看板デザインはIllustrator(イラストレーター)が必須?代用ソフトや自作の注意点をプロが解説

看板デザインの必需品!なぜ「イラストレーター」が選ばれるのか?

街中で見かける野立て看板や店舗の顔となる看板。これらのデザイン制作において、プロの現場で欠かせないソフトがAdobe Illustrator(イラストレーター)です。

「写真編集ソフトやスマホのアプリではダメなの?」と思う方もいるかもしれませんが、看板という「巨大な制作物」ならではの理由があります。


「ベクター形式」だから拡大してもボケない

イラストレーターの最大の特徴は、画像を「ベクター形式」という数学的な計算(数式)で描画する点です。

  • 一般的な写真(ビットマップ形式): 拡大するとピクセルが目立ち、ガタガタにボケてしまう。
  • イラストレーター(ベクター形式): 数式で線を結んでいるため、数メートルの大きな看板サイズに拡大しても、輪郭が一切ボケずにクッキリと再現されます。

「看板屋さんの機械」と相性が抜群

店舗看板では、文字の形にシートを切り抜く「カッティングシート」や、金属を文字の形に抜く「切り文字」がよく使われます。これらの加工機械は、イラストレーターで作られた「パス(線のデータ)」を読み取って動くため、業界標準となっています。


イラストレーター以外の代用案(深掘り)

高価なサブスクリプションを避けたい場合、以下のソフトでも看板制作は可能です。

Affinity Designer(アフィニティ・デザイナー)

特徴: プロ仕様の「買い切り型」ソフト。Illustratorとほぼ同等のベクター操作が可能で、コストパフォーマンスが抜群です。

Inkscape(インクスケープ)

特徴: 無料のフリーソフト。ベクターデータを扱えるため、カッティング文字のデータ作成にも対応できます。

Canva(キャンバ)

特徴: ブラウザで手軽にデザイン可能。ただし、解像度や色の設定に注意が必要です(後述のチェックリスト参照)。


【保存版】自作に挑戦!入稿時の失敗しないチェックリスト

看板屋さんにデータを送る前に、以下の項目を必ず確認しましょう。ここを疎かにすると、「文字が化ける」「色がくすむ」「画像がボケる」といったトラブルの原因になります。

☐ 1. 文字は「アウトライン化(図形化)」したか?
自分のPCにあるフォントが、看板屋さんのPCにあるとは限りません。文字を「図形(パス)」に変換しておくことで、文字化けを防ぎます。
※Canvaの場合は、PDF書き出し時に「PDF(プリント用)」を選択し、フォントが埋め込まれているか確認してください。

☐ 2. カラーモードは「CMYK」になっているか?
PCの画面は「RGB(光の三原色)」で表示されますが、印刷は「CMYK(インクの四原色)」で行われます。RGBのまま入稿すると、完成した看板の色が画面よりくすんで見えることがあります。

☐ 3. 写真の解像度は足りているか?
看板は大きいので、スマホで撮ったそのままの写真だと引き伸ばした際にボケてしまいます。実寸サイズで「100〜150dpi」程度の解像度が目安です。

☐ 4. 「塗り足し」と「文字の有効範囲」を確保したか?
端から50mm〜100mm程度は、重要な文字やロゴを置かない「安全圏」を作るのがプロの鉄則です。

☐ 5. 入稿形式は「PDF(印刷用)」がベスト
Illustratorを持っていない場合、最もエラーが少ないのが「PDF(PDF/X-4推奨)」です。看板屋さんに「PDF入稿でも大丈夫ですか?」と一言確認しておくと安心です。

自作のデータは、看板屋さんにとって「修正が難しい」場合が多いものです。もし不安な場合は、「実寸の1/10サイズで、解像度を高めにして作ったPDF」を用意して相談してみるのが、最もスムーズな近道ですよ。


野立て看板の全体像を詳しく知りたい方は

→ 野立て看板ガイドはこちら

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